The North Face! Marmot!

2008.11.01 / info
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The North FaceMarmotが新入荷です。両ブランドともに本格派アウトドアブランドとして歴史があり、近年はアーバンシーンにおけるファッションアイテムとしても人気の高まる王道ブランドです。バイカーからも評価が高く、自転車シーンでも今後は需要が高まりそうです。

さて、この2つのアウトドアブランドには共通点が割とあります。例えば創業年度も近く、カリフォルニアでスタートした点や、同じアウトドアブランドとしてユーザーがかぶる事なんかも多そうです。良きライバル関係とも呼べる両ブランドですが、意外と知られていない共通点も。キーワードは登頂困難な三大ルート、三大北壁の一つとして有名なアルプス山脈(スイス領)に存在する「アイガー北壁」です。

ノースフェイスはアイガー北壁という他を寄せ付けない存在に、自分達のブランドの理想の到達点としてイメージを重ねていました。ノースフェイスというブランドネームもまさに「北壁」であり、初期のタグはアイガー北壁をイメージした山の絵とロゴが組み合わされたシンプルなものでした。

また、マーモットは創業後すぐに「映画関係者から受けた大量の防寒用ジャケットのオーダーを一週間で作り上げ」ました。このオーダーがマーモットの知名度向上に貢献した事は間違いありませんが、ではなぜこの映画関係者が大量の防寒用ジャケットを必要としたのか。それは【THE EIGER SANCTION(アイガー・サンクション)】という映画の撮影の為であり、この映画こそまさにアイガー北壁を舞台とした映画だったのです。

一般の日本人(というか僕)ならアルプスと聞いてせいぜい思い出すのは一万尺かハイジですが、アウトドアマン、特に登山家達にとってアイガー北壁は偉大な存在であり、多くの登山家を死に至らしめながらも、同時にその心を魅了してやまない象徴だったのでしょう。まあ偶然と言ってしまえばそれまでですが、現在まで続く支持を受ける2つのアウトドアブランドの黎明期に、アイガー北壁というキーワードが深く関わっていたのは、当時の時代背景とあわせてみると大変興味深いですね。
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